2016年11月5日(土) 10:30 – 18:00
東京大学駒場リサーチキャンパス(生産技術研究所内)An棟2階
(〒153-8505 東京都目黒区駒場4-6-1)
時間 | 発表者:発表内容 | |
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10:00 – | 開場 | |
大ホール | 中セミナー室5 | |
10:30 – 10:40 | 開会挨拶 森 亮(OSGeo財団日本支部) | |
10:40 – 11:10 | 基調講演1: FOSS4Gと地理院地図 出口 智恵 (国土交通省 国土地理院 地理空間情報部) 【発表資料】 |
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11:10 – 11:50 | 基調講演2:From warping maps to spacetime: geospatial journey through NYPL (地図の位置合わせから時空まで:ニューヨーク公共図書館での地理空間旅行) Mauricio Giraldo (The NewYork Public Library: ニューヨーク公共図書館) 【発表資料】 |
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11:50 – 13:00 | 昼食 | |
一般セッション | 博物館・図書館連携セッション | |
13:00 – 13:20 | 事例発表1: Deep Learning with FOSS4G 中洞 友希(株式会社ノーザンシステムサービス) 【発表資料】 |
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13:20 – 13:40 | 事例発表2: CKANへの空間情報機能拡張実装の試み 嘉山 陽一(朝日航洋株式会社) 【発表資料】 |
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13:40 – 14:00 | 事例発表3:FOSS4G on AWS 〜マピオンの地図が引っ越しました〜 清水 珠理(株式会社マピオン) 【発表資料】 |
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14:00 – 14:20 | 事例発表4:FOSS4Gと北海道地図 石崎 一隆(北海道地図株式会社) 【発表資料】 |
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14:20 – 14:30 | 休憩 | |
14:30 – 14:50 | 事例発表5: FOSS4Gによる誰でも作れる古地図アプリ基盤「考古地図(cocomaps)」の開発 東野 正幸(鳥取大学) 【発表資料】 |
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14:50 – 15:10 | 事例発表6: Geopaparazziを行動記録ツールとして使ってみた ~大学生による利用評価~ 神宮 翔真(筑波大学大学院 生命環境科学研究科 生物資源科学専攻) 【発表資料】 |
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15:10 – 15:30 | 事例発表7:FOSS4G・オープンデータと地質図 吉川 敏之(産総研 地質調査総合センター) |
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15:30 – 15:50 | 事例発表8: 松江G空間ミュージアムプロジェクト 花形 泰道(松江市立 松江歴史館) |
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15:50 – 16:00 | 休憩 | |
特別セッション「アーカイブ×FOSS4G」 | ||
16:00 – 16:10 | 趣旨説明 瀬戸 寿一(東京大学 空間情報科学研究センター) |
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16:10 – 16:30 | 発表1:メモリーグラフ:記憶を重ねる新しい写真術によるアーカイブ活動の可能性 北本 朝展(国立情報学研究所 コンテンツ科学研究系) |
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16:30 – 16:50 | 発表2:キロク乃キオク-時層写真を活用した地域歴史資産のアーカイブ 山形 巧哉(北海道森町役場 総務課情報管理係 & ハウモリ 【発表資料】 |
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16:50 – 17:10 | 発表3: 多元的デジタルアーカイブズと記憶のコミュニティ 渡邉 英徳(首都大学東京 システムデザイン学部) |
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17:10 – 17:30 | 総括(ディスカッション) | |
17:30 – 17:35 | 閉会挨拶(未定) | |
17:35 – 19:30 | 懇親会 ※申し込みが必要となります(申し込みページ)。ライトニングトーク セッション(5分 x 10名)を設ける予定です。 懇親会の申し込みと同時にご応募ください。 |
※ セッション名をクリックするとセッションの詳細情報に移動します。
地理院地図は、今年でオープン13年目を迎える、国土地理院のウェブ地図サービスです。これまでに様々な変遷を経て、現在ではFOSS4Gなしに語ることのできないサービスに成長しました。 今回は、地理院地図の概要と今後の展開について紹介させていただきます。
This talk will cover the journey The New York Public Library has taken in the process of facilitating the exploration of its research collections by extracting and augmenting geospatial data. Some projects covered will be the Map Warper, Map Vectorizer, Building Inspector, Space/Time Directory.
この発表では, ニューヨーク公共図書館がこれまで取り組んできた、研究資料に含まれる地理空間情報からのデータ抽出、意味の拡張といった探求の道程についてお話しします。
また、そのなかで活用したMap Warper, Map Vectorizer, Building Inspector, Space/Time Directory等についてもご紹介します。
今回のイベントテーマは「アーカイブ=これまでを振り返り,そしてこれからに伝えていく」ということで、1988年に登場してから現役で使われ続けるGMTと昨今話題のディープラーニングというキーワードを組み合わせたときにどんなことが出来るのかについてお話いたします。
ディープラーニングはよく聞くけど、実際のところGISと組み合わせると何かできるの?という疑問を持たれている方も多いと思います。
弊社でも同じように疑問を持ち、試行錯誤していく中で、GMTという老舗GISソフトが実は非常にディープラーニングと相性が良いということがわかりました。
今回はGMTとDeep PredNetと呼ばれるディープラーニングの最先端技術を合わせた時系列地震予想の研究開発事例についてお話いたします。
オープンソースのメタデータカタログサーバシステム CKANでは多様な種類のデータカタログを登録して検索することが可能である.またメタデータだけでなく実データやデータ所在のリンクをリソースとしてCKANに登録することが可能である。そこでは多様な空間情報をリソースとして登録することができる。CKANではデータの形式ごとにプレビューや様々な検索ができるような拡張がなされている。本発表ではCKANで空間データを利用する場合に便利な空間データ用の拡張機能をFOSS4Gを用いて実装した試みについて解説する。
日本最大級のインターネット地図情報検索サイト「マピオン」の地図は、FOSS4Gの技術に支えられています。今年、マピオンの地図システムはオンプレミ ス環境からAWSへ大規模な引っ越しをしました。本発表では、マピオンがFOSS4Gをどのように活用しているか、AWS移行の利点などをご紹介させてい ただきます。
北海道地図は、FOSS4Gを知り社内で活用して約12年、お客様への成果の提供をはじめて約8年になりました。
FOSS4Gイベントは今年で10周年の記念すべき年との事で、地図屋の北海道地図がFOSS4Gをどのように利用してきたかを振り返り、地図印刷との連携や商用GISとの連携等の業務として対応してきた内容を紹介します。
地域における人々の営みが形成した景観を保護する施策として文化的景観保護制度がある。文化的景観は2004年の文化財保護法の改正により導入された文化財の一類型である。文化的景観を保護し重要文化的景観に選定されるためには市町村が自ら文化的景観の価値を示すと共に保存計画や保護条例の策定などを整備した上で国に申出する手続きになっており地域が主体的に取り組む必要がある。このような取組は地域に持続性をもたらす活動となり地域活性化や地域課題解決のアプローチとしても積極的な活用が期待されている。文化的景観は人々の営みと共に在る、言わば生きた文化財であり、文化的景観に関する地理・歴史資料などを用いた地域における継続的な学びが重要となる。本発表では、文化的景観の理解に必要な古地図と歴史資料を参照しながら街歩きによる地域の理解を支援する誰でも簡単に作成可能な古地図アプリ基盤の開発について報告する。また応用例として鳥取県智頭町との共同研究による智頭宿の街歩きアプリについても紹介する。
自然地域における利用者の詳細な行動把握は,適切な登山道整備や管理計画の実施を可能とする。近年はスマートフォンの活用により,行動把握が格段に容易になっており,本格的なスマートフォン向けGISアプリケーションのGeopaparazziに注目が集まっている。しかし,広く活用するには,GISに関する知識や技術が乏しいユーザが使用した場合の課題を明らかにする必要がある。 そこで,筑波大学のフィールド実習(村山古道~宝永山)で,Geopaparazziを用いたグループワークを実施し,参加学生(29名6グループ)が自身の行動を記録した。そして,アンケート調査によって活用における課題を明らかとした。なお,実施にあたっては1時間ほどの事前学習の時間をもうけた。結果として,参加者の約8割は,機会を見つけて個人でもGeopaparazziを使用してみたいという意見を示した。一方で,操作に対する不安が多く見られ,活用にあたっては技術的なサポートが可能な参加型ワークショップ形式が効果的であると考えられる。
オープンデータの進展に伴い、FOSS4Gの利用者や利用シーンは大幅に拡大しています。産総研地質調査総合センターではこの秋に地質図のライセンスを改定し、新たに自由な改変が可能になりました。これによって地質図が今後の地理空間情報利活用の有力な一選択肢となるとともに、誰もが地質図を改変・公開できるようになった意義と可能性について紹介します。
本年度より、城下町松江の新たな史料活用モデルづくりに取り組むため、松江歴史館を中心施設とした「松江G空間ミュージアムプロジェクト」をスタートさせました。プロジェクトでは、江戸時代の絵図や古い写真など地域に眠る史料の掘り起こしとともに、それら史料に可能な限り位置情報を付与し、GISを活用し歴史的な景観や昔の暮らしなどが身近に感じられるようにする、「見える化」と「アーカイブ」の実現を目指しています。また、これらを実現するためのシステムを構築します。構築するシステムは、誰もが自由に利用カスタマイズできるように、オープンソースとして公開していきます。今回は、スタートしたばかりのプロジェクトの構想と全体像について発表します。
「メモリーグラフ」は、記憶を重ねる新しい写真術のためのAndroidカメラアプリである。このアプリの特徴は、過去の写真をカメラのファインダーに半透明で表示し、現在の景観を同一構図で撮影することにより、過去の写真へのアノテーション(位置情報等)と現在の景観への変化を同時に記録し共有できる点にある。まず、メモリーグラフの前身「メモリーハンティング」(http://dsr.nii.ac.jp/memory-hunting/)では、市民や研究者を対象としたフィールドにおけるアーカイブ活動を企画し、古地図も活用しながら文化的景観の変遷調査や災害からの復興記録等などに利用してきた。さらに、近日中にリリースする後継アプリ「メモリーグラフ」は、よりパーソナルな記憶も扱えるようにアプリの機能を大幅に拡充する。そこで本発表は、関連技術との比較を通してメモリーグラフの特徴を明確化するとともに、アプリを用いた多様なアーカイブ活動の可能性を提示する。
地域の歴史には、非常に価値があるが、どんどんと喪失されている。 それは、記録していることを記憶している人が亡くなったり、市町村合併により吸収されてしまう立場だった市町村の情報がうまく保存されていない為である。 この中でも、古写真はたくさんの有用な情報が入っているにもかかわらず捨てられて行っている場合も多い(例えば祖父母が亡くなった際に遺品整理として捨てられてしまったり、役所等でも図書館等で保存されているもの以外は保存年限いより捨てられたり)。 これら貴重な情報を残す為には、古写真をオープン化することで、様々なものに活用され、自分達だけではアーカイブすることが難しいものが、ある意味他力本願な部分もでてくるが、他者によってその価値を見出され後世に残る確率が非常に高くなる。 これまで様々な場所や団体によりオープンデータの活動が行われてきたが、それらは「データ」の部分であり、「先人たちの思い、我々の思い」をオープン化していくという「感情のオープンデータ」という取り組みは非常に少ない。 そこで我々は、地域の歴史資産とともに、先人の思いをオープンデータ化し「街をアーカイブ」する手段としてキロク乃キオクを作成し、その現状と概念を発表したい。
私たちは「ヒロシマ・アーカイブ」などの制作において,多元的な資料を一元化して「Cesium」にマッシュアップし,災いの様相をリアルに表現している.これを「多元的デジタルアーカイブズ」と呼ぶ.さらに,災いの当事者と若者たちによる運動体を形成し,アーカイブを育みつつ,記憶を継承している.これを「記憶のコミュニティ」と呼ぶ.
過去のできごとの実相を伝えるためには,正確な資料を多面的に網羅する必要がある.また,後世に継承するためには,資料が持つ価値を人々に伝え,継承へのモティベーションを形成することも求められる.本発表では,これらの要件を充たすコンセプト「多元的デジタルアーカイブズ」と「記憶のコミュニティ」について述べる.